フォレスティング・ニュース No.2
《トチノキの掌状複葉》
フォレスティング(関宮)関係者の皆さん こんにちは! 蒸し暑い毎日ですが、お元気でお過ごしのことと思います。 森林で遊び、森林で勉強しょう。 安全にはよーく気をつけてね。 つれづれに、山の便りを綴ってみることにしました。不定期ですが、できる限り続けていこうと思っていますので、よろしくお願いいたします。 お気付きの点がございましたら、いろいろお教えください。 ◇森林での遊び・楽しみ方:基本編 ◇ 皆様におかれまして、ご参考になれば大変結構だと思いますが、決して無理をなさらずに、出来る範囲内で楽しんでください。ここにご紹介するのは、ごく一部にすぎません。他にもっともっと良い遊びがあるはずです。人の創意工夫というものは無限です。 《森林での遊び・楽しみ方は、自然という地の利を存分に使って、自分で創意工夫ができる》ことにあると思います。 また、《森林での遊びの基本は、五感に頼り、五感を磨くこと》です。申すまでもなく五感とは、@目で見る、A耳で聴く、B鼻で嗅ぐ、C手で触る、D口で味わう、ですね。 人間も動物ですから、本来、五感が発達していて、自然治癒力・自助作用がかなり備わっていたはずです。生育環境・教育環境・生活環境の変化などによって、つまり、都市での生活が長く続き過ぎたり、その間に過剰なストレスを浴び過ぎたりなどして、五感が鈍くなってきました。五感が衰えると、免疫機能(自然治癒力・自助作用)が低下します。その結果、心身に不調をきたしたりするのです。 自然環境を生かした活動は、五感に頼らざるを得ません。五感は、森林が鍛え、目覚めさせてくれます。それによって全身的な機能や感覚の活性化がはかられるのです。人間にもとからあった自然治癒力や自助作用を、森林が目覚めさせてくれて、発達を促してくれることによるお蔭だと思います。 つまり、森林が私たちを癒してくれることになるのです。 私は、森林が好きなのは、日常生活で疲れた心身を森林で癒されるため、だと考えています。そして、森林で癒されるためには、まず、森林を癒してあげなければ、と思うのです。森林を癒すことによって、疲れた心身を癒してもらう ― これが人と自然との過不足のない平和的な関わり合いだと思います。 ところどころ空間(ギャップ)をこしらえたら、森林は生き生きしてきます。まるで喜んでくれているように、燦燦と緑光エネルギーを私たちにふりそそいでくれます。 新緑の頃は、若々しく最も力強さを感じる時期です。冬芽から一気に、芽生え・展葉(開葉)・開花・・と成長が著しいですね。 ついでに、地形もよくみておきます。 尾根や谷筋で植生は大きく変わります。尾根筋では、降水で土壌の養分が流出しやすいので、一般に痩せています。アカマツの住処ですね。アカマツは、本来、もっと肥えた地質のところで生活するのですが、より強い樹種に追いやられて尾根に住まざるをえなくなったのです。 よく『尾根マツ(アカマツ)、谷スギ、坂ヒノキ』と言われますが、的を得た言葉だと思いますよ。 また、北向き斜面や南向き斜面とで、植生が変わります。太陽をより好む樹種、日陰でないと生育できない樹種、さまざまです。 私は、4月に、100平方メートルばかり落ち葉かき(発芽促進)をしました。僅かな面積ですが、目かき熊手を使って、かなりの厚さの落ち葉を削り取る作業は、かなり疲れました。 集めた落ち葉で、コンポスト(堆肥)作りの用意です。そろそろ囲いのための柵をこしらえなければなりません。間伐材がチョット足りません。 自宅の庭から持ってきたマユミ、ユスラウメかニワウメ、ヤマザクラなども植えました(植栽)。 カブトムシ、クワガタ、クロカナブン、アリ、アリマキ(アブラムシ)、セミ類、ハチ類、キタテハ・ルリタテハ・アカタテハ・ヒオドシチョウ・コムラサキなどの蝶や蛾、カミキリムシ類、サシガメ、カメムシ類などがやってきます。時折、鉢合わせして“けんか”をすることがあります。実は、この“けんか”が樹液に集まる昆虫の順位関係を表す尺度になっていて大変興味深いことなのです。人に恐れられるスズメバチも順位ではクロカナブンにかないません。また、カブトムシとクワガタは、どちらが強いか観察できるかもしれないですね。これも夏休みの宿題の材料になるでしょう。あまり書くと、宿題にならなくなりそうですね。 私は、いつもは単独で、時折は家内と二人で来ています。現場に持ってくる作業道具バッグには、鋸・鉈・鎌・大金槌・剪定バサミ・ナイフ・針がね・ニッパー・軍手・雨具(セパレート)・タオル数本・ヘルメット・安全ベルト(シットハーネスにカラビナ・ビレイ用シュリンゲ付)・10.5mmx25mロープ・シロ紐・カメラ一式・水筒・おやつ・携帯電話の他に、救急ケースを必ず入れております。 |